今あるガラスだけ断熱ガラスに交換する方法

窓工房にご依頼いただく窓の結露対策の中で、最もご依頼が多くなる対策方法になります。

今ある窓ガラスをエコガラスなどの断熱ガラスに交換します。
結露が出ている窓のガラスだけを入れ替えます。

ガラス戸のアルミ枠の部分はそのままにして、今のガラスを取り外して、断熱効果の高いガラスに交換していきます。

部屋の雰囲気もそのまま、最もシンプルな結露対策

この方法の良い面は、なんといってもお手軽なところです。
大がかりな工事を必要としません。

2番目の『樹脂製サッシを設置する方法』と比べても、シンプルで、施工後も部屋の雰囲気が大きく変わらないのが人気のようです。

アルミサッシ枠に出る結露ぐらいは我慢できるという方が大半

欠点は、ガラスだけの交換になるため、アルミの枠の結露までは防げないことです。
アルミ枠は今まで通り結露が発生するとお考え下さい。

アルミ枠の結露をどうしても防ぎたいという場合は、2番目の『内窓を設置する方法』をオススメしています。

ただし、窓全体を見ると、ガラス部分は窓の9割以上を占めます。

今まで施工させていただいたお客さまの声を聞いても、
「アルミサッシ枠に出る結露くらいは我慢できる」という声がほとんどでした。

サッシ枠の結露は我慢できるという声が大半
サッシ枠の結露は我慢できるという声が大半

“アルミ枠にでる結露の不快さ”と
“部屋の窓が二重になったときの不便さ”を比べてみると、
多くの人は「アルミ枠にでる結露の方がまだいい」と感じるようです。

そのように感じる方には、
窓ガラスのみを断熱ガラスに交換する方法が最適です。

では、反対に、
ガラスだけを交換する方法が向かないのはどんなケースかを説明いたします。

35年以上使っているような古い窓サッシでは、ガラス交換だけでは限界がある

サッシの気密性がよくないと、隙間風が入ってきてしまう・・・
サッシの気密性がよくないと、隙間風が入ってきてしまう・・・

寒さ対策の面で見ると、今のサッシの気密性があまりよくないと、ガラスだけの交換では有効に機能しません。

断熱ガラスに交換することで、窓ガラスは断熱化されても、サッシの隙間から隙間風が入ってきてしまうからです。

つまり、気密性がよくない状態では、サッシ自体がスカスカで、隙間風も入ってきて、密閉性が悪いため、窓全体の断熱化はされにくいのです。

サッシの古さの基準は、30~35年が一つの目安だと我々窓工房では考えています。
それより歴史のある古いサッシだと、窓の気密が極端に落ちることが多いように感じられます。

ただし年数による判断はあくまでも目安だとお考えください。

これよりも古くても気密性がきちんと保たれていることもあれば、その反対もありますので、実際にご自宅の窓を見させていただいて判断しています。

ガラスに網が入っている場合は、内窓の設置がオススメ

ご自宅の結露対策してみたい窓ガラスを見てください。
今ある窓ガラスの中に、金属の網が入っていませんか?

ガラスに金属の網が入っている網入りの防火ガラス
ガラスに金属の網が入っている網入りの防火ガラス

網が入っているガラスは、『防火ガラス』と呼ばれています。

もし、網入りの防火ガラスの交換をしたい場合は、原則的に同じような網入りの断熱ガラスを選ぶ必要があります。

ただし、防火タイプの断熱ガラスは、合計の厚さが16mm~20mmくらいで、非常に厚みのあるガラスになります。

ちなみに普通の断熱ペアガラスは、12mmほどの厚さです。

網入りガラスは、ガラスの入れ替えをしても、アタッチメント付きのガラスを選ぶことになります。

その場合、厚みのあるガラスが外側にはみ出てしまって、網戸が使えなくなる可能性があります。

通常の単板ガラスの窓なら、普通に使えていた網戸も・・・
通常の単板ガラスの窓なら、
普通に使えていた網戸も・・・
厚みのあるペアガラスだと、網戸が使えなくなってしまう
厚みのあるペアガラスだと、
網戸が使えなくなってしまう

いくら結露対策のためといえども、網戸が使えなくなってしまうと、生活していく上で不便になってしまいます。

現在使っている窓ガラスが網入りガラスの場合には、
2番目の『窓の内側に、新しく樹脂製サッシの内窓を設置する方法』をお勧めしています。

断熱ガラスへ交換が不向きなケースをまとめると、

  • 30年以上前の古いサッシはガラスだけ交換しても限界がある
  • 今のガラスが網入りの場合は、内窓の設置の方がオススメである

ということになります。

今のサッシが比較的新しいものであり、ガラスも網入りガラスではない場合は、断熱ガラス(エコガラス)への交換はオススメできます。

他の対策方法と比較した場合の良い面と悪い面

○ガラスだけの交換なので手軽に施工ができます。
○部屋の雰囲気が今と変わらずにすみます。
○真空ガラスなら、ガラス面の結露は大幅になくなります。
△アルミサッシの枠の結露は抑えられない。
△フローリングも結露で傷んでいるなら、ガラス交換だけだと難しい。
△ガラス戸の開け閉めは今よりも若干重たく感じられる。
※今までの板ガラスよりも、真空ガラス、ペアガラスともに重いガラスであるため。
△今の窓ガラスがコーキングで処理されているのなら、施工の手間代が割高になってしまう。
※ただサッシにはまっているだけでなく、シリコンでがっちり固めてある場合は取り外しに時間がかかるため。
△マンションで今のガラスが網入りのガラスなら、網入りの断熱ガラスを採用しないといけない。
  それだけ費用が高くなる。
△防音効果も求める場合、ガラスだけの交換では限界がある。

今ある窓ガラスを断熱ガラスに交換する方法でオススメしているガラスは、次の2種類になります。

  • 真空ガラス「スペーシアSTⅡ」
  • アタッチメント付きのペアガラス

それぞれのガラスに交換する場合について詳しく解説をしていきます。

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